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2026.06.02
IT系資格

情報セキュリティマネジメント試験とは?難易度や合格率、必要な勉強時間と取得メリットを徹底解説

企業のDX推進が加速し、サイバー攻撃のニュースも日常的に耳にする昨今。IT・デジタル領域の知識を持つ人材の需要は、かつてないほど急速に高まっています。そんな中、いま特に熱い視線を集めているのが国家資格「情報セキュリティマネジメント試験」です。

しかし、「IT未経験の自分でも合格できる難易度なのだろうか」「取得することで、キャリアアップや転職に本当にメリットがあるのだろうか」と疑問に思う方も多いのではないでしょうか。

本記事では、情報セキュリティマネジメント試験の最新の難易度や合格率、科目A・科目Bの試験内容から、合格に必要な勉強時間と過去問を活用した勉強法まで徹底解説します。キャリアチェンジを目指す社会人にとっての取得メリットもご紹介しますので、ぜひ最後までご覧ください。

目次

情報セキュリティマネジメント試験とは?

脅威から情報資産を守るIT系国家資格

近年、手口が巧妙化・複雑化し、社会全体の大きな問題となっているサイバー攻撃。こうした脅威から組織の重要な情報資産を守り抜くための基本的な知識・スキルを認定する試験として、平成28年度春期から開始されたのが「情報セキュリティマネジメント試験」です。

経済産業省が認定する国家資格「情報処理技術者試験」の一つで、試験を実施するIPA(情報処理推進機構)は、その役割を「情報セキュリティマネジメントの計画・運用・評価・改善を通して組織の情報セキュリティ保持に貢献し、脅威から継続的に組織を守るための基本的なスキルを認定する試験」と定義しています。

この情報セキュリティマネジメントの土台となるのが、以下の「3つの要素(CIA)」です。

  • 機密性(Confidentiality): 許可された人だけが情報にアクセスできる状態
  • 完全性(Integrity): 情報が正確で、改ざんや破壊がされていない状態
  • 可用性(Availability): 許可された人が、必要なときにいつでも情報を使える状態

最新の試験方式(CBT方式)と通年実施

本試験は、令和2年度(2020年度)から従来の紙の試験ではなく、コンピュータを利用して解答する「CBT方式(Computer Based Testing)」へと移行しました。この変更により、2023年4月には全国に設置されたテストセンターで、年間を通じて自分の好きな日時に受験できるようになりました。

通年実施となったことで、「仕事が落ち着いたタイミングで受けよう」といった具合に、学習の進捗に合わせて柔軟に受験計画を立てられるようになった点は、忙しい社会人にとって大きな魅力といえます。

情報セキュリティマネジメント試験の難易度・合格率

最新の合格率は70%前後で推移

気になる難易度ですが、IPA(情報処理推進機構)の統計資料によると、直近の合格率データは以下の通りとなっています。

– 2024年度:69.0% (受験者数41,657人・合格者数28,731人)

– 2025年度:70.0% (受験者数45,924人・合格者数32,141人)

合格基準は、1,000点満点中600点以上の取得。また、採点にはIRT(項目応答理論)という少し聞き慣れない統計的な手法が用いられています。これは、試験後に全受験者の解答をデータ分析し、各問題の識別力や難易度により配点する方式で、受験回ごとの問題の難易度に左右されず、受験者の実力がより公平に評価される仕組みです。

出典: 独立行政法人情報処理推進機構(IPA)「情報処理技術者試験 統計資料」

他のIT系国家資格(ITパスポート・基本情報)との難易度比較

資格名ITSSレベル難易度の目安対象者
ITパスポート試験レベル1易しい(入門編)ITを活用する全ての社会人・学生
情報セキュリティマネジメント試験レベル2やや易しい(基礎編)ITを利用・管理する部門の担当者
基本情報技術者試験レベル2普通(開発者向け基礎)ITエンジニアを目指す方
応用情報技術者試験レベル3やや難しい(応用編)経験を積んだITエンジニア

ITスキル標準(ITSS)において、情報セキュリティマネジメント試験は「レベル2」に位置づけられています。つまり、ITパスポート(レベル1)より一段階難しく、基本情報技術者試験(レベル2)と同等の難易度レベル、ということになります。

ただし、基本情報技術者試験がプログラミング等を含む「開発者向け」であるのに対し、本試験はあくまでセキュリティを「利用・管理する立場向け」であるという明確な違いがあります。

※ITスキル標準(ITSS):経済産業省が定めたIT実務能力の評価指標。

関連記事:IT系国家資格おすすめ12選!難易度や合格率を分野別に解説

情報セキュリティマネジメント試験の試験内容

項目科目A科目B
出題形式四肢択一式多肢選択式
出題数/解答数48問/48問12問/12問
試験時間(※1)科目A・科目Bを合わせて120分(※1)科目A・科目Bを合わせて120分
出題分野セキュリティ全般、関連法規など情報資産管理、(※2)リスクアセスメントなど

※1:従来の午前試験90分、午後試験90分の形式から、2023年に120分の試験時間の中で科目Aと科目Bの両方を解くスタイルとなった。

※2:組織に潜む脅威や脆弱性を洗い出し、危険性の特定・分析・評価をすること。

【科目A】サイバーセキュリティに関する基礎知識

科目Aは、純粋に知識を問う四肢択一式の問題です。出題範囲は幅広く、主に以下の分野から出題されます。

情報セキュリティ全般(脅威、脆弱性、サイバー攻撃手法、暗号など)

情報セキュリティ管理(情報資産、リスク、ISMS、インシデント管理など)

情報セキュリティ対策(マルウェア対策、不正アクセス対策など)

情報セキュリティ関連法規(サイバーセキュリティ基本法、個人情報保護法など)

– その他関連知識(テクノロジマネジメントストラテジ系

【科目B】事例やガイドラインに関連する実践的な内容

一方の科目Bは、実際の現場で起こり得る身近な事例(ケーススタディ)をベースにした長文読解形式の問題となっています。情報資産管理リスクアセスメント、さらにはインシデント対応など、実務で直面しがちな課題に対して「どう対応すべきか」を判断する実践的な思考力が問われます。

単なる用語の暗記だけでは太刀打ちできず、状況を正確に読み解く力が求められるといえるでしょう。

情報セキュリティマネジメント試験を取得するメリット

IT・デジタル領域へのキャリアチェンジに有利

IT業界やデジタル領域への転職を目指す際、ネックになりがちなのが「実務経験の有無」です。しかし、実務未経験でも国家資格である本試験に合格していれば、「情報セキュリティに関する体系的な知識と高い学習意欲」を客観的な証明として提示できます。未経験からのキャリアチェンジにおいて、採用担当者に確かな安心感を与える強力な武器になるはずです。

現職でのDX推進リーダー抜擢などキャリアアップに直結

現在、どの業界でもDX推進が急務となっています。そんな中、セキュリティリスクを正しく評価・管理できる人材は、社内で非常に重宝される存在です。資格取得を一つのきっかけとして、部門の情報管理担当者やDXプロジェクトのリーダーに抜擢されるなど、現職でのキャリアアップや社内評価の向上に直結する可能性も十分に考えられます。

情報セキュリティの体系的な基礎知識が身につく

ネット上の断片的な知識ではなく、脅威の手口から防御策、さらには法規制までを体系的に学べるのも大きなメリットです。サイバー攻撃の仕組みやリスクアセスメントの手法を根本から深く理解できるため、実務において安全性を考慮した一歩踏み込んだ提案や、自信を持った業務遂行ができるようになります。

情報セキュリティマネジメント試験のデメリット・注意点

高度なIT技術者にはレベルが低く感じられる

本試験はあくまで「ITを利用する部門」や「セキュリティ管理の初学者」向けに設計されている資格です。そのため、既に実務経験が豊富なエンジニアや高度なIT技術者にとっては、正直なところ内容が易しすぎると感じられる可能性があります。

もし、より高度な専門性を証明したいのであれば難易度は上がりますが、上位資格である「応用情報技術者試験」や「情報処理安全確保支援士試験」などを目指すのがおすすめです。

合格に必要な勉強時間とおすすめの勉強法

合格に必要な勉強時間の目安(約200時間)

前提知識のレベル必要な勉強時間の目安学習期間の目安(1日2時間学習の場合)
IT完全未経験者約200時間約3カ月
ITパスポート取得者・基礎知識あり約100時間約1.5カ月
IT実務経験者約50時間約1カ月弱

IT未経験から独学で挑戦する場合、約200時間(1日2時間の学習で約3ヶ月)がひとつの目安となります。とはいえ、これはあくまで目安です。表に記載の通り、既にITパスポートを取得している場合や、実務経験・基礎知識などの前提知識がある方であれば、より短期間での合格も十分に狙えます。

過去問道場などを活用した反復学習

本試験は、過去問と類似した問題が繰り返し出題されやすい傾向があります。この出題傾向を踏まえると、過去問演習こそが最も効率的な対策といえるでしょう。

Web上の無料サービスである「過去問道場」などを積極的に活用し、間違えた問題の「なぜ違うのか」をしっかり理解して弱点ノートにまとめる。この反復学習法が非常におすすめです。

重点分野と科目B(ケーススタディ)の対策

科目Bは長文読解となるため、まともに問題文を頭から全て読んでいては時間が足りなくなる恐れがあります。そこで有効なのが、「設問を先に読む」という解き方です。

時間配分の観点からも、設問を読んでから該当箇所を探すことで、効率よく解答を導き出せます。また、CBT方式では画面上で問題文と設問を行き来する必要があるため、普段からPC画面での長文読解に慣れておくことも重要なポイントです。

情報セキュリティマネジメント試験の申し込み方法・受験の流れ

受験費用と申し込み手順

受験手数料7,500円(税込み)となっています。具体的な申し込みは、以下の手順で進めていきます。

1. CBTS(試験を運営している会社)の受験者専用サイトにアクセスする

2. 受験者ID登録をしマイページへログインする

3. 希望する日時と試験を受験するテストセンター(試験会場)を選んで試験を予約する

4. 受験手数料(7,500円)を支払う

関連リンク:試験の申し込みはこちら(CBTS公式サイト)

試験当日の注意点と結果発表

試験当日は、遅刻厳禁です。試験開始の15分前までに受付を済ませる必要があり、万が一遅刻すると受験できず、返金もされないため十分注意してください。

なお、試験終了後すぐにPC画面上に暫定スコアが表示されるため、その場で手応えを確認できます。正式な合格発表は、翌月中旬にIPA公式サイトで行われます。詳細なスケジュールはIPA(情報処理推進機構)の公式サイトから事前に確認しておきましょう。

オンラインでAIを勉強するなら、開志創造大学

開志創造大学 情報デザイン学部は完全オンラインで卒業できる通信制大学です。一度も大学に通わずに、「学士(情報学)」の取得が可能です。授業は1回15分のオンデマンド授業で、場所を問わず、最先端の情報技術をスキマ時間を活用しライフスタイルに合わせて学ぶことができます。

情報セキュリティマネジメント試験の合格に必要な基礎知識を体系的に学べるだけでなく、近年急速に利活用が進むAIに関する知識や実践的なスキルも習得できます。実際の現場で起こっている事例や企業のリアルなデータをもとに課題解決の手法を学ぶため、すぐに現場で活かせる実践力が身につきます。

サポート体制も充実しおり、授業内容でわからないことがあれば、チャット形式でいつでも質問でき、原則24時間以内に回答が届きます。忙しい社会人の方でも疑問を早期に解決できるため、モチベーションを維持したままスムーズに学びを継続できます。

「情報技術のスキルを身に付けたいけれど、独学には不安がある」「未経験からキャリアアップや転職を目指して新しい一歩を踏み出したい」という方に、特におすすめの大学です。

まとめ

情報セキュリティマネジメント試験は、合格率70%前後と比較的挑戦しやすいだけでなく、CBT方式の導入により、自分の都合に合わせて日時や会場を選んで受験できる受験ハードルの低い国家資格です。IT未経験からのキャリアチェンジや、現職でのDX推進リーダーへのステップアップなど、取得することで得られるキャリアアップのメリットは計り知れません。

「自分にもできるだろうか」と迷っている方も、まずは過去問を1問解いてみるなど、今日から少しずつ学習をスタートしてみてはいかがでしょうか。ぜひ前向きに、資格取得を目指してみてください。

参考文献・出典一覧

参考文献: 独立行政法人情報処理推進機構(IPA)「情報セキュリティマネジメント試験」

参考文献: 独立行政法人情報処理推進機構(IPA)「情報処理技術者試験 統計資料」

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