MIXIってどんな会社?
2024年に新たに配信を開始したSNSアプリ「mixi2」やスマホゲーム『モンスターストライク※』などを提供するIT関連企業
※ゲームのIP(知的財産権)は株式会社MIXIが有し、ゲーム開発は株式会社でらゲーも携わっています
有名企業で活躍中のIT人材の先輩たちは、
どんな学生時代を過ごし、
今の仕事に就いたのでしょうか。
さらにITスキルを学んだ理由、
仕事のやりがい、
働く環境から
プライベートの楽しみまで聞きました。
SNSアプリを開発
小さい頃からドラえもんが大好きで、いつか自分も同じようなロボットをつくってみたいと思っていました。見えない部分がどうなっているかを知りたくて、自分のおもちゃを分解したりiPod touchのシステム内部を調べたりしたこともあります。高校時代は自分のHPをつくるなど情報の授業では無双していましたが(笑)、プログラミングを本格的に学んだのは大学に入ってから。基礎から丁寧に教わることができたし、刺激をくれる先輩や仲間にも出会えました。ここでの学びが、今の私を築いたすべてだと思います。
2024年に新たに配信を開始したSNSアプリ「mixi2」やスマホゲーム『モンスターストライク※』などを提供するIT関連企業
※ゲームのIP(知的財産権)は株式会社MIXIが有し、ゲーム開発は株式会社でらゲーも携わっています
つくったものを実際に使ってもらえることが、私にとって最大のやりがい。初めてアプリを開発したとき、その楽しさに気付いたんです。今携わっている「mixi2」で担当しているのは、共通の趣味や関心を持つ人が集まる「コミュニティ」の機能です。人を惹きつける居心地のいいデザインはどんなものか、たくさんの人が参加しても正確な表示を保つにはどうしたらいいか、サーバーへの負荷も軽減するには――。さまざまな観点から、快適なアプリにするために試行錯誤しています。
いつも心がけているのは、ユーザーの予想を超えるサプライズを提供すること。SNSで検索すれば、「ここをこう改善してほしい」「次はこんな機能が追加されるんじゃないか」といった、ユーザーのリアルな声を数多く目にすることができます。だからこそ、その予想を上回るアップデートで驚かせたいと思っています。チームで週2回は出社しようと決めているのであとの3日はリモート勤務が可能ですが、私は出社も大好き。同僚とのリアルなコミュニケーションで、アイデアにも勢いがつく気がします。
趣味はピアノ。演奏中にアイデアが浮かぶと鍵盤をPCのキーボードに切り替えることも(写真提供:久野さん)
高校時代、数学以外は全然ダメな私を、家族も先生も友達も否定せずにいてくれた。「得意」や「好き」を尊重してもらえたことが、今につながっています。ただ、最新のIT技術についての一次情報に触れるためにも、専門知識を増やすカンファレンスで質疑応答をするためにも、英語は絶対にできたほうがいい! これは学生時代の唯一ともいえる後悔で、ITの知識とともに、今も英語を勉強しています。
ゲームクリエイター
私はとにかくずっと『モンスターストライク』のファン。このゲームは友達ができるきっかけになったり、兄とのケンカも減らしてくれたりと、私にとってもはやコミュニケーションツールでもあったのです。進路を決める際には、「いっぱいモンストに課金できるよう、地元で一番稼げる企業に行こう」と考えて就職先を選んだほどでした。でも実際に働きながら、自分の好きなことや得意なこと、そして自分が「何に喜びを感じるのか」を考え直し、改めてこの道に進むことにしました。
『モンスターストライク※』や『キングダム 乱 -天下統一への道-』など、大人から子どもまで楽しめるゲームを開発
※ゲームのIP(知的財産権)は株式会社MIXIが有し、ゲーム開発は株式会社でらゲーも携わっています
進学や就職を考えたとき、やりたいことがわからないという人もいると思います。そういう人ほど、勉強も遊びもエンタメも、たくさんのことを経験してみてください。いろいろな挑戦を繰り返していくうちに、自分自身の望むことがだんだんわかってくると思います。
そして進路を選ぶときに大切にしてほしいのは、「好きなものを仕事にする」だけではなく、「得意なことを仕事にする」という考え方です。私の場合は、この二つに加えて、さらに「自分が喜びを感じること」が合致する仕事を見つけることができました。私が喜びを感じるのは、自分の行動で誰かが喜んでくれたとき。私の考えたゲームをユーザーが楽しんでくれることがとてもうれしく、これがゲームクリエイターとしての原動力になっています。
現RIZINフライ級王者・堀口恭司選手(左)と一緒に。自分も格闘技を始めようかと計画中(写真提供:宮本さん)
今の目標は、もっともっと難易度と質の高いステージを作れるようになることです。難しいステージではできることが多い分、プレイも複雑になります。目的はわかりやすく明確にしながら、独自性を持たせ、精度を上げて理不尽さのないゲームを作らなければいけません。そしてもちろん一番大切なのは、たくさんのユーザーが楽しめること。
最近は、「あのクエスト、ちょっとイマイチだったな」「もっと面白くできたかもしれないな」などと考えるようになり、以前のような一ファンの目線では遊べなくなってきました(笑)。でも「モンスト愛」は変わりません。この熱い思いがあるから続けることができるのであって、ほかのゲーム会社では「自分の好きなこと」と仕事が結びつくことはないだろうと思います。一制作者として、このゲームがこの先も100年愛され続けるよう、楽しんでもらえるステージを考え試行錯誤する日々です。
社内用アプリを開発
私が今担当しているのは、グループの広告代理店業務を支える社内向けのプラットフォーム(ソフトウェアやサービスシステムの土台や基盤)や業務改善アプリの開発です。データ分析の知識とクリエイティビティの双方が求められますが、理系出身でものづくりも好きな私にはぴったりの仕事です。
大手広告代理店の博報堂をはじめ、博報堂DYグループのデジタルマーケティング全般にまつわる企画・コンサルティング・代行事業などを担う
アプリなどのツールは、ピンポイントに課題となっている業務を改善するためのものです。でも私は、会社の競争力を上げるためにはどんなサポートが必要なのかなど、組織全体についても考えながらアプリ開発をしています。入社前は「若手のうちは、与えられた仕事の中で力をつけていくもの」だと思っていました。でも今は、能動的に動くことが、もっと仕事を面白くするのだと気付きました。領域を越えて全社の戦略に携わることができるのは、自社システムを手がけるからこそのメリットです。
とてもやりがいがありますが、つねに情報をキャッチアップして学び続けることが必要で、これが楽しさであり大変さでもあります。時間があるときはあえて社外の友人と会って、頭を切り替えるなどしています。週末はアウトドアで過ごしたり、遠出したりすることも多いです。リフレッシュしてフラットな状態で考えることが、次の発想につながります。
神奈川県の人気スポット、江の島周辺は「渋滞中も楽しい」というほどお気に入りのドライブコース(写真提供:竹中さん)
リーダーのポジションを経験して感じたのは、やっぱり職場ではコミュニケーションが大切だということ。これは別に気の利いたおしゃべりをする力ではなく、ITの発想で伸ばせる力だと私は思います。例えばプログラミングでは、コンピューターに正確な指示を出すことで、ほしい結果を得られますよね。
職場での人との関わりもこれと少し似ていて、いい伝え方ができればコミュニケーションは円滑になります。正しいプログラミング言語を選ぶように、相手の視点で「伝わる言い方」を考えることも重要です。つまりITの発想が身につけば、コミュ力だって鍛えられると思うんです。口数が少なくてもいい伝え方ができるリーダーがいると、チームの雰囲気がよくなります。そしていいアイデアは、こうしたいい雰囲気から生まれるものです。
デジタルマーケティング
英米文学科を卒業しましたが、「最先端の業界で働きたい」と考えてこの仕事を選びました。もう一つの希望は「人生に寄り添いたい」ということ。フィンテック、つまりテクノロジーと金融(Finance)の知識を活用して暮らしを豊かにすることは、これからを生きるすべての人にとって不可欠なことです。単なる仕事を超えて自分の成長にもつながる分野だと思うと、未知の領域であることもハンディキャップには感じませんでした。
1999年にサービスを開始した、日本初のインターネット専業の証券会社。楽天グループのグループ会社
現在は、若者にも投資を身近に感じてもらうべく、SNSなどでのマーケティングに注力しています。押したくなるボタンの色や形を考えたり、その効果を測定したりすることも私の仕事。顔の見えないサービスだからこそ、お客様のイメージを鮮明に持っておくことが欠かせません。
また、お客様だけでなく社内にもITスキルがあまり高くない人がいるということには、入社してから気が付きました。自分のITスキルが高くなるほど、この点は忘れがちかもしれません。さまざまなバックグラウンドを持つ人に、どれだけわかりやすく説明することができるか。これも日々考え続けています。いろいろな人がいるのは、チームワークで成り立つ会社という組織にとって重要なこと。アルバイトでの接客経験、言語学や哲学を学んできたことも、すべてが今につながっています。
働き方もファッションも自由なので、社員たちは自分好みのおしゃれで働いている
プログラミング言語やデータベース言語は、実際に使いながら学んだり、休日に勉強したりもしています。ただ3年間働いてみて、テクノロジーやAIは使えるだけでなく、それをどう活かすかが大事だということも実感するようになりました。私の場合、コンピューターの使い方よりもダイレクトに成果につながってくるのは、株価を追ったり日経新聞を読んだりといった最新情報のインプットです。動きの早い金融業界では、今起こっていることとこれから起こることへの対処が常に求められています。モチベーションを保ち、次にやることを自ら考えられる人になれたら強いと思います。