JavaScriptとは?特徴・できることや学習方法などを徹底解説!
JavaScript(ジャバスクリプト)とは、主にWebサイト上の動きやポップアップウィンドウといった動きに用いられるプログラム言語です。汎用性が高く、IT業界の中でも広く活用されています。
JavaScriptは人気が高く、フレームワークやライブラリ(※)が充実していることも特徴です。
本記事では、JavaScriptの特徴、できること、作れるものについてお伝えしつつ、JavaScriptを学ぶべき人や学習方法、JavaScriptを活かせる職種などについても解説します。
これからJavaScriptを学ぼうと考えている方は、ぜひ最後までご覧ください。
※フレームワーク・ライブラリ:よく使われる機能をあらかじめまとめているセットのこと。
目次
JavaScriptの特徴・できること
JavaScriptは汎用性が高く、フレームワークやライブラリが充実していることが特徴であるプログラム言語です。HTMLとCSS(※)だけで構成された動きのないページに、動きを追加するために活用されています。
※HTML:文書の構造を指定する言語
※CSS:色やサイズ等の装飾を指定する言語
JavaScriptの特徴やできることには、以下のようなことが挙げられます。
- Webサイトに動きを付ける
- ポップアップウィンドウ
- フォーム制御(送信フォームの入力チェック)
- Ajax(エイジャックス)、非同期通信
- リアルタイム連動グラフ
- シミュレーション計算
- Webアプリ作成
- スマホアプリ作成
- Chrome、Firefoxの拡張機能作成
- ブックマークレット作成
- スプレッドシートとの連携
- チャットボット作成
以下では、JavaScriptができることをそれぞれ詳しく解説します。
Webサイトに動きを付ける
JavaScriptを使えば、Webサイトに動きを追加できます。
Webサイトにアクセスしたときにログイン画面が表示される、ボタンをクリックすると映像が流れる、特定の動きに対して音声が流れるといった動きを付けられるのがJavaScriptのもっとも大きな特徴です。
HTMLとCSSで作成されたWebサイトにこのような動きを追加するためには、JavaScriptの活用が欠かせません。
ポップアップウィンドウ
JavaScriptを使えば、ポップアップウィンドウの表示が可能になります。
画像、広告、入力画面、確認画面、注意などのウィンドウをWebサイト上に表示させるには、JavaScriptでのプログラミングが必要です。
ポップアップウィンドウが表示できると、ユーザーに情報を伝えやすくなったり目を惹きやすくなったりといったメリットがあり、Webサイト制作においては頻繁に用いられます。
フォーム制御(送信フォームの入力チェック)
参照:開志創造大学 情報デザイン学部(仮称・設置構想中)資料請求フォーム
資料請求やお問い合わせなどで表示される、送信フォームの入力チェック画面もJavaScriptで作成できます。
送信フォームで必須項目が空欄になっていたり、適切な内容が入力されていなかったりすると、「○○を入力してください。」「○○は全角カタカナで入力してください」などと表示されます。
送信フォームの入力チェックの表示は、JavaScriptで実現できるのです。
JavaScriptを用いた入力チェックがないと、サーバー側でチェックする手間と時間がかかってしまうため、ページ内の入力チェックはJavaScriptに任せると良いでしょう。
Ajax(エイジャックス)、非同期通信
参照:Googleマップ
Ajax、非同期通信とは、ページを読み込ませないままサーバーとデータのやり取りをする技術です。Googleマップが登場してから、爆発的に普及しました。
例えばGoogleマップでは、スクロールをして見るエリアを変えるたびにJavaScriptで必要なデータを取得して表示しています。
他にも、ネットショップで「もっと見る」をクリックするだけで再読み込みせず商品の追加表示を可能にしているのもJavaScriptです。
リアルタイム連動グラフ
JavaScriptでは、表示するグラフに動きを指示することができます。
ブラウザにリアルタイムのデータを送信し、そのデータをページ上のグラフにそのまま反映させられるのもJavaScriptのなせる業です。株価の動きを見る為替チャートなどがリアルタイム連動グラフの一例として挙げられます。
リアルタイム連動グラフには「canvas(※)」というタグや「Node.js(※)」というJavaScriptの活用が必須ですが、汎用性の高いものなので習得しておくと良いでしょう。
※canvas:ブラウザ上で図形を描画するための要素のこと
※Node.js:PC上でPythonのようにJavaScriptを実行するための環境のこと
シミュレーション計算
Webサイト上のシミュレーション計算も、JavaScriptが可能にしています。
例えば保険やローン返済、旅行サイトの宿泊代などのシミュレーションがページ上で完結できます。
必要な項目をユーザーが入力すればページ内で自動計算がおこなわれる機能は、さまざまなジャンルのサイトで活用されています。
Webアプリ作成
ブラウザ上で動くアプリなら、HTMLとCSS、そしてJavaScriptが使えれば作成できます。
Slack、Chatworkといったチャットアプリや、ブラウザ上で遊べるゲームなども作成可能です。フロントエンド、バックエンド(サーバーサイド)の両方を同時に使用できるJavaScriptなら、まとめてアプリを開発することができます。
フロントエンド
フロントエンドは、画面上で操作する部分のことを指します。
画像のスライド表示、スクロールによる背景変更、アニメーションを用いたサイト表示などができます。
バックエンド(サーバーサイド)
バックエンドは、サーバー側の動きです。ユーザー側からデータを受け取り、何かしら処理をした後にユーザー側へデータを送信します。
リアルタイムのやり取りができるチャット機能、通知機能などができます。
スマホアプリ作成
JavaScriptは、スマホ向けアプリの作成ができるプログラム言語です。スマホアプリには「Webアプリ」「ネイティブアプリ」「ハイブリッドアプリ」と3種類あり、それぞれJavaScriptが活躍できる部分があります。
Webアプリ
Webアプリとは、Webブラウザ上で動くアプリ全般のことを指します。
インストールの必要がなく、ブラウザでアクセスすれば誰でもどんな端末からでも操作できるというメリットがある反面、スマホの機能にはアクセスできないデメリットがあります。
ネイティブアプリ
ネイティブアプリとは、スマホの機能にアクセスできるアプリです。
スマホ本体のカメラや電話帳などと連携することができる他、高速の動作ができることが特徴です。
ただし利便性が高い反面、プラットフォームごとの開発が必要という開発者側のデメリットがあります。
また、使用するにはアプリをApp Store や Google Playからダウンロード(インストール)する必要があります。
近年ではJavaScriptでも開発できるようになり、「Election」「React Native」などのフレームワークでアプリを作成できます。
ハイブリッドアプリ
ハイブリッドアプリとは、Webアプリとネイティブアプリ双方の特徴を併せ持つアプリです。馴染みのあるものだと、GmailやZoom、Instagramなどがハイブリッドアプリの一例です。
HTML/CSS/JavaScriptで開発したWebアプリを「Web View」と呼ばれる仕組みに読み込ませ、インストール型アプリとして使えるようにします。
開発コストと実行性能のバランスが取りやすいケースが多いという、開発者目線でのメリットが大きいことが特徴です。
Chrome、Firefoxの拡張機能作成
ChromeやFirefoxなどのブラウザで使える、アドオンと呼ばれる拡張機能の作成もJavaScriptで可能です。
ブラウザで閲覧しているページのスクリーンショットを撮る、文章で使われている色をチェックする、記事の構成を見出しごとに取得する、PDFを表示するなど、ブラウザを便利に使うための拡張機能は、HTML/CSS/JavaScriptを使って自分で作成することができます。
ブックマークレット作成
JavaScriptなら、ブックマークレットの作成が可能です。
ブックマークレットとはブラウザ上のブックマークにJavaScriptのコードを登録し、クリックで実行できるようにすることです。
例えば、「閲覧中のページのURLをコピーする」といった、役立つ機能を自作できます。
JavaScriptで作成したプログラムをブックマークとしてブラウザに登録すれば、手軽に使える機能を追加できます。
スプレッドシートとの連携
JavaScriptは、スプレッドシート(※)と連携した業務効率化が可能なプログラミング言語です。
Googleが提供する「Google Apps Script(GAS)」というJavaScriptベースのオリジナルスクリプト言語を用いれば、Googleが提供するサービスと連携した業務効率化機能を開発することができます。
例えば、スプレッドシートの自動集計、自動転記、Webアプリケーションの開発、メールやSNSとの連携など、Googleが提供するサービスに対する追加機能を作成することで業務を効率良く行うことができます。
※スプレッドシート:データを表形式で整理・管理するソフトウェアのこと
チャットボット作成
Webサイト上で動作するチャットボットも、JavaScriptで作成できます。
JavaScriptはサーバーサイドでも活用されており、サーバー上で動くチャットボットの開発が可能です。最近では、業務効率化や人員削減のために銀行、企業ホームページ、ECショップといった幅広いジャンルのWebサイトでAIによる自動応答機能を備えたチャットボットが活用されています。
AI機能そのものはPythonというプログラミング言語が主に用いられていますが、それをWebサイト上に表示して機能させるにはJavaScriptによるプログラミングが欠かせません。
JavaScriptで作れるものは何がある?
JavaScript単体で作れるものは、以下の通りです。
- カレンダー
- 電卓
- ビンゴマシン
JavaScriptのライブラリを活用して作成できるものは、以下の通りです。
- パズルゲーム
- チャット
ただし、既存のサービスと連携させたりHTML/CSSと組み合わせたりすることでWebサイトや業務効率化ツールなど幅広いものを作成できます。
JavaScriptを学んだ方がいい人の特徴
以下のような特徴に当てはまる方は、JavaScriptを学ぶと良いでしょう。
- 動きのある魅力的なWebサイトを作成したい
- プログラミングを学び始めて間もない
- Webアプリやスマホアプリを作成したい
- 事務作業を効率化したい
JavaScriptは、Webサイトに動きのある要素を付けるために生まれたプログラム言語です。既にHTML/CSSを習得済みで、もっと魅力的なWebサイトを作りたいと考えているならJavaScriptの習得がおすすめです。
またJavaScriptは難易度が高くない言語であるため、プログラミング初心者にもおすすめです。
Webアプリ、スマホアプリの開発に興味がある方や、事務作業を効率化したいと考えている方にとってもJavaScriptを学ぶことは有益と言えます。
JavaScriptの学習・勉強方法
JavaScriptを学習するには、以下のような勉強方法があります。
- 通信制大学に通う
- プログラミングスクールに通う
- 独学で勉強する
以下では、JavaScriptの勉強方法について解説します。
JavaScriptを初心者が学ぶなら、「JavaScript 初心者」も合わせて読んでから勉強方法を選ぶのがおすすめです。是非ご覧ください。
通信制大学に通う
1つめは、プログラミングを学べる通信制大学に通う方法です。
通信制大学は国に認可された教育機関であり、卒業すれば大学卒業資格も得られるのが特徴です。
通信制大学はITに関する基礎知識がない方、経験がない方などでも安心して知識やスキルを得られる場所のため、プログラミング初心者でも安心して学べます。
また完全オンラインの通信制大学なら、仕事や家庭など今の生活を変えることなく学習できることもメリットです。自宅やカフェなど、好きな場所で好きな時間にITを基礎から実践まで学ぶことができます。
プログラミングスクールに通う
2つめは、プログラミングスクールに通う方法です。
JavaScriptは初心者向けかつメジャーなプログラム言語であるため、プログラミングスクールで学ぶことができます。
プログラミングスクールは月に数千円で通うこともでき、JavaScriptを集中して学びたい方におすすめです。
独学で勉強する
3つめは、独学で学ぶ方法です。
JavaScriptに関する学習本や解説書は多く出版されており、またWeb上でも学習サイトやYouTubeの解説動画などを活用して学習することができます。
ただし独学の場合は先生がいないため疑問点の解決に時間がかかったり、モチベーションが続かなかったりするというデメリットがあり、効率よく学修することが難しいです。
独学の場合はプログラミング学習向けのWeb掲示板などを活用すると良いでしょう。
JavaScript習得後におすすめの職種は?
JavaScriptを習得することで以下のような職種に活用できます。
- Webプログラマー
- マークアップエンジニア
- UI、UXデザイナー
- フロントエンドエンジニア
- サーバーサイドエンジニア
JavaScriptを活かせる職種について、それぞれ解説します。
Webプログラマー
Web関連の開発案件では、JavaScriptとJavaに関する求人がほとんどを占めています。そのため、JavaScriptを習得しているのであればWebプログラマーとして働くのもおすすめです。
JavaScriptを習得してからWebプログラマーとして働き出すのは、IT業界のキャリアアップを目指す王道とも言えます。
マークアップエンジニア
マークアップエンジニアとは、主にHTML5やCSSを用いたコーディングや設計をおこなう職種です。
コンテンツの内容を理解しつつ、Webサイトの使いやすさを向上させることを目指して活動します。
マークアップエンジニアはHTMLとCSSが必須スキルですが、JavaScriptを習得していればより仕事の幅は広がります。
UI(※)、UX(※)デザイナー
※UI:User Interfaceの略で、ユーザーがサービスや製品を利用する際に触れるすべての接点のこと、ボタンの配置やフォント、画像や動画などが含まれる
※UX:User Experienceの略、ユーザーがサービスや製品を利用することで得られる体験のこと
UI、UXデザイナーは、ユーザーにとって使いやすいデザインを考案、実装させる職種です。
業務では特にユーザーエクスペリエンスや使いやすさの最適化が求められ、JavaScriptを習得していることはUI実装や動きの追加において大変有効です。
デザイナーとして活動しつつ、UI実装を兼任する場面などではJavaScriptの知識やスキルが大いに役立ちます。
フロントエンドエンジニア
フロントエンドエンジニアとは、Webシステムのユーザー側の開発をおこなう職種です。
フロントエンドエンジニアはHTMLやCSSによる表現だけでなく、JavaScriptによる動的な機能も実装することが多いです。もっともJavaScriptの恩恵を受ける職種と言えます。
バックエンドエンジニア(サーバーサイドエンジニア)
バックエンドエンジニアとは、ユーザー側の要求を受けておこなわれるサーバー内の処理を実装させる職種です。
フロントエンドエンジニアのようにJavaScriptのスキルや知識がキャリアに直結します。
サーバー内処理の高速化、クライアントとサーバー間の通信処理の実装など、さまざまな場所でJavaScriptを活用するため、フロントエンドエンジニアと同様にJavaScriptの恩恵を受けやすい職種です。
サーバーサイドエンジニアは主に「Node.js」と呼ばれるプラットフォーム(※)を使うため、JavaScriptとNode.jsの2つのスキルを磨くことをおすすめします。
※プラットフォーム:ソフトウェアやハードウェア、サービスなどを動かす際に土台となる環境のこと
ITを基礎から学ぶなら、開志創造大学 情報デザイン学部(仮称・設置構想中)
開志創造大学 情報デザイン学部(仮称・設置構想中)は完全オンラインで卒業できる通信制大学です。
一度も大学に通わずに、「学士(情報学)」の取得が可能です。
授業は1回15分のオンデマンド授業のため、場所を問わず、スキマ時間を活用して自由に学修を進めることができます。
初心者でもITを基礎から学べるカリキュラムのため、ITの知識がない方でも一から学ぶことができます。
基礎を学んだあとは、JavaScriptを使用してWebアプリケーションを開発するカリキュラムも予定されています。その他のプログラミング言語も学んだり、学んだことを実践していくことで、高度なIT知識をつけたり、エンジニアやプログラマーを目指すことができます。
通信制大学なので、一人で学修を進められるか不安に思う方もいるかもしれませんが、サポート体制が充実していることや、分からないことがあった際にチャット形式でいつでも質問することができます。
独学で学修を進めようとすると、正しい知識を効率よく身につけることが難しいですが、開志創造大学 情報デザイン学部(仮称・設置構想中)では、一人ひとりの都合に合わせて学修を進められることや、学び直しにかかる費用を抑えられるため、将来活かせるスキルを身につけたいという方におすすめです!
まとめ
JavaScript(ジャバスクリプト)は、動きをWebサイトなどに追加することを得意とするプログラミング学習です。
Webサイトに動きを追加する、ポップアップウィンドウを表示させる、リアルタイム連動グラフ、シミュレーション計算、アプリ開発など、幅広い開発分野において能力を発揮します。
JavaScript単体でもカレンダー、電卓、ビンゴマシンなどは作れますが、フレームワークやライブラリを活用したり既存のサービスや他の言語と組み合わせたりすることで多くのものを作り出すことが可能です。
JavaScriptはプログラミング初心者やスキルアップを目指す方におすすめの言語で、学習難易度は比較的低めです。
習得後は、Webプログラマー、マークアップエンジニア、UI・UXデザイナー、フロントエンドエンジニア、サーバーサイドエンジニアといった職種で活用することもできます。
さまざまな開発分野で役立つJavaScriptを習得し、できること、作れるものの幅を広げてみてはいかがでしょうか?