ITスキルを身につける方法とは?社会で求められるスキルやおすすめの資格を紹介
情報化が進む現代では、IT業界に限らずさまざまな業界で基本的なITの知識やスキルが求められつつあります。
本記事では、ITスキルの概要、身につけるメリット、社会人と学生が身につけるべきITスキル、IT人材に求められるスキル、関連資格、よくある質問について触れています。
これから社会に出る学生の方、既に働いている社会人の方、IT業界に興味がある方は、ぜひ最後までご覧ください。
目次
そもそもITスキルとは何?
ITスキルとは、PC操作、プログラミング、ネットワーク構築、情報セキュリティなど、IT関連の基礎から応用まで、すべてのスキルを総称するものです。
例えば、インターネット上の情報を検索して表示するシステムである「検索エンジン」を用いて情報を得ることや、WordやExcelを使うことは基礎的なITスキル、プログラミング言語を使ってWebサイトやアプリケーションを開発することは専門的、応用的なITスキルであると言えます。
ITスキルの中でも、セキュリティやリテラシーに関する分野は業界や職種を問わず求められており、情報化社会において重視されています。
社会人・学生必見!ITスキルを身につけるメリット
社会人や学生がITスキルを身につけるメリットには、以下のようなものがあります。
- 情報を扱う中で適切な判断ができるようになる
- 就職活動や転職活動の際に応募可能な業界や企業を増やせる
- ITを活用した副収入を得られる
- 専門的な知識と技術によって自分の市場価値を高められる
- 専門性の高い仕事ができるようになれば収入アップが見込める
- 専門性を高めれば自立してフリーランスで働ける
それぞれ詳しく解説します。
情報を適切に扱える
ITスキルを身につけることで、情報を適切に扱うことができるようになります。
業界や職種を問わず、多くの情報で溢れている現代社会において、情報の取捨選択や、正確な情報を発信するなどの情報リテラシーが重要になります。
基本的なITの知識を身につければ、情報を適切に扱うことができるため、情報漏洩やウイルス感染などのリスクを最小限に抑えられるでしょう。
就職活動や転職活動の幅を広げられる
ITスキルが高いほど、就職や転職の幅が広がります。
IT技術が急速に進化する中で、実際に働いている人々のITスキルは追いついていないのが現状だからです。高いITスキルを持つ人材であるほど企業から求められ、就職活動や転職活動の際に選択肢が多くなります。
副収入を得られる
ITスキルを高めることで、身につけたスキルを活用して副収入を得ることも可能です。
副業として認知度が高いWebライターやWebデザイナーなどは、まさにITスキルを活用できる仕事です。
仕事内容によってはスキマ時間で対応することもできるため、ITスキルさえあれば誰でも挑戦できます。
本業は続けつつ、副収入を得たいという方にとって、ITスキルを身につけて仕事を得られるのは大きなメリットでしょう。
市場価値を高められる
ITスキルの中でも、専門性の高い分野を身につければ自分の市場価値を高めることができます。
専門的なITスキルを極めることで企業からの需要に応えることができるようになり、市場価値はグッと高くなるでしょう。
市場価値が高まることで、収入アップなどにも繋がります。
収入アップが見込める
収入アップを目指したいのであれば、基本的な知識に加え専門的なITスキルを身につけると良いでしょう。
具体的には、一人でWebサイトやアプリケーションを開発できたり、複数のプログラミング言語をマスターしたり、プロジェクトマネージャーを務められるほどの経験を積んだりすることが挙げられます。
高度で専門的なITスキルを身につけ、仕事で活用できるレベルになれば難易度の高い仕事にも挑戦でき、収入アップが期待できます。
フリーランスとして働ける
ITスキルを活用した副業があるように、ITスキルを極めれば本業にすることも可能で、フリーランスとして独立することもできるでしょう。
フリーランスとして安定した収入を得るには、ある程度の経験やスキルが求められます。
IT業界での経験があったり専門的な資格を取得していたりすれば、仕事を依頼されやすくなるため、独立してフリーランスとして働くのも夢ではありません。
社会人・学生が身につけるべきITスキル
社会人や学生が、業界や職種を問わず身につけておくべきITスキルは以下の4つです。
- 業務ツールを理解できるスキル
- ExcelやWordなどを問題なく使いこなせるスキル
- セキュリティなどに関わるITリテラシー
- クラウドを理解して活用できるスキル
それぞれ詳しく解説します。
業務ツールを理解できるスキル
業務効率化や生産性向上のために、機械やロボット、AIなどを取り入れている企業で働く場合、業務ツールを理解し使いこなせるスキルが求められます。
現代社会では、ほぼすべての企業が何かしらのITツールを活用して業務をおこなっています。
業務ツールを理解できていないと、ミスや効率ダウンなどに繋がるため企業にとってマイナスとなってしまうでしょう。
業務ツールについて理解できる程度の基本的なITスキルや知識は、どの業界、企業で働くとしても身につけておくべきです。
ExcelやWordを使いこなせるスキル
ExcelやWordは、ビジネスで基本中の基本と言われることもあるITツールです。入力や編集などで使う基本的なスキルは、タイピングも含め身につけておくと良いでしょう。
ExcelやWordといったMicrosoft Office製品は多くの企業で導入されており、資料作成や情報整理に使われています。
基本的な表作成やドキュメント作成スキルはもちろん、関数入力やデータ処理など応用的なスキルも習得できると、自身の市場価値を高めることにも繋がるためおすすめです。
ITリテラシー
ITリテラシーは、すべての社会人が身につけておくべきスキルの1つです。
ITリテラシーとは、ITに関する基本的な考え方やリスクについての理解などを指します。
ウイルス感染や誤った判断、SNS上での炎上、情報漏洩など、ITリテラシーが低いことで起こりうるトラブルのリスクは計り知れません。
ITリテラシーが低い人材はそれだけで「雇いたくない」と企業に思われてしまいます。
逆に情報セキュリティやITリテラシーについて高い意識を持っていれば、企業は安心して雇うことができるでしょう。
クラウドに関するスキル
IT化が進む中で、ますます重要になってきているクラウドについての知識やスキルを持っていると、即戦力としてアピールができ、企業にとっても安心材料となります。
クラウドとは、ネットワークを通じて提供されるソフトウェア、アプリケーションなどのさまざまなサービスをユーザーが利用できる形態のことです。
どこからでもアクセスできることや安全性の高さから注目されているもので、多くの企業がクラウドを利用し始めています。
クラウドは高い需要がある技術であるため、早い段階で関連スキルや知識を身につけておくと重宝される人材になれるでしょう。
IT人材に求められるITスキル
ここでは、IT人材に求められるスキルを5つ紹介します。
- プログラミングスキル
- 論理的思考力
- コミュニケーションスキル
- 最新技術への興味・知見
- 課題発見・解決スキル
それぞれ詳しく解説します。IT業界で働きたいと考えている方は、必要なスキルをチェックしておきましょう。
プログラミングスキル
IT業界で働くのであれば、基本的なプログラミングスキルは必須と言えます。
プログラミング言語によって決まっているルールや活用できるツールなどについてきちんと理解し、把握していれば仕事がスムーズになります。
プログラマーではなくても、プログラマーとの意思疎通やクライアントの要求の可否を判断するにはプログラミングに関する知識が欠かせません。
IT業界で働くのであれば、まずはプログラミングについて知りましょう。
プログラミングスキルの習得については、「プログラミングは独学で取得できる?独学のメリットとデメリット、勉強方法を解説」で詳しく解説しています。ぜひ併せてご覧ください。
論理的思考力
IT業界では、論理的思考力が常に求められます。
論理的思考力とは、ものごとを筋道立てて考えられる力です。
クライアントへのヒアリング、システムの設計、開発、課題や問題を発見した際の対処など、さまざまな場面で情報を整理して論理的に組み立てるスキルは必要であるため、基本的なスキルとして習得しておきましょう。
コミュニケーションスキル
IT業界では、高いコミュニケーションスキルも必要とされています。
その理由は、開発現場ではチームでの連携が基本であり、クライアントからのヒアリングや正確な情報共有が欠かせないからです。
また、他分野の担当者と情報を共有するとき、相手にわかりやすく説明できることも大切です。
意思疎通や情報共有が上手くできていないと、プロジェクトの進行が遅れたり人間関係のトラブルが起きたりします。
IT技術ではないため見落としがちですが、IT業界で働くならコミュニケーションスキルは必須です。
最新技術への興味・知見
AIなどの最新技術に興味を持ち、知見を広めたいという意欲があることも、IT業界においては重要なスキルです。
最新技術の開発スキルや運用技術を身につける前に、まずは興味関心を持ち、知識を得ることを常に意識しましょう。
情報を集める習慣をつけておくことで、どの分野と連携することがあってもスムーズに対応できます。
課題発見・解決スキル
IT業界では、課題発見と解決ができるスキルは重宝されます。
トラブルやエラーが頻繁に発生する開発現場では、課題や問題の早期発見が重要なポイントです。早期に対応すれば解決も早くなり、スケジュールへの影響を最小限に押さえられます。
課題や問題に対峙したとき、冷静に解決できる人材はチームやクライアントからの信頼を得やすいため、より円滑にプロジェクトを進められるでしょう。
社会人・学生がITスキルを身につける方法7選
社会人や学生がITスキルを身につける方法には、以下の7つがあります。
- 通信制大学やプログラミングスクールで学ぶ
- 行政などが提供する講座で学ぶ
- 勉強会やセミナーに参加する
- ITスキルに関する資格を取得する
- ITエンジニアのコミュニティに参加する
- メンターをつける
- 専門書や学習サイトで学ぶ
それぞれ詳しく解説します。
通信制大学やプログラミングスクールで学ぶ
通信制大学やプログラミングスクールなどで学ぶと、カリキュラムに沿って初心者からでも体系的にITスキルを身につけることができます。
より実践的な内容を学ぶことができ、体験できる場所であれば、卒業後にすぐに就職して実際の案件に挑戦することも可能でしょう。
また、通信制大学やプログラミングスクールで学ぶことで、独学では見落としがちなポイントや重要なスキルも同時に身につけることができます。
その他、進路サポートが充実している大学等を選べば就職支援や面接対策なども受けられて安心です。
行政などが提供する講座で学ぶ
DX推進やITの発展に伴い、行政や自治体がIT関連の講座を開催していることがあります。
対象となる自治体などに相談し、ITスキルを身につけられる講座を探してみましょう。
多くの場合、講座は無料か低価格で開催されているためコストを抑えたい方にもおすすめです。
勉強会やセミナーに参加する
IT業界で働くにあたり、有益な情報を得るには勉強会やセミナーがおすすめです。
特に、既に基本スキルを習得した方はさらにスキルアップを目指し、市場価値を高めることが求められます。
勉強会やセミナーで他の参加者と交流することで、有益な情報や最新の情報を獲得する機会を増やせるでしょう。
自分に合った勉強会やセミナーには、積極的に参加して学習するとともに参加者との交流を図りましょう。
ITスキルに関する資格を取得する
IT関連の資格取得を目指すことで、自然と専門性の高いスキルを身につけることができます。
またIT関連のスキルを取得できれば就職や転職でも有利に働くでしょう。
基本的な資格にはITパスポートなど、専門性の高い資格には応用情報技術者試験などが挙げられます。
おすすめのIT関連資格については、本記事後半でも触れているのでぜひご確認ください。
ITエンジニアのコミュニティに参加する
ITエンジニアのコミュニティに参加すると、さまざまな情報を得られるだけではなく人脈を広げることもできます。
自分よりも優秀で経験豊富なエンジニアと交流することで、今求められているスキルや今後活かせるスキルなどについて有益な情報が得られるため、ぜひコミュニティに参加して交流を広げましょう。
メンターをつける
経験豊富なメンターをつけ、サポートを受けながらITスキルを身につける方法です。
メンターとは、自身が手本となって、新入社員や若手社員に助言・指導し、個人の成長や悩みなどをサポートする人を指します。
経験、知識、情報を共有しつつITスキルの習得をサポートしてもらえます。
メンターをつけると自分の目指す人物像を常に身近に感じられることで、スキル習得のモチベーションアップに繋がるというメリットもあります。
専門書や学習サイトで学ぶ
コストを最小限に抑えたい方や、自分のペースで勉強を進めたいという方は専門書や学習サイトを活用した独学での学習がおすすめです。
自分に合った教材を用いて、自分のペースでしっかり学べるでしょう。
ただし、独学の場合は課題に直面したときにすぐに聞ける相手がおらず、挫折してしまうリスクがあることも覚えておいてください。
また、情報の真偽についても自分で判断するしかないため、間違った情報を覚えてしまわないよう注意が必要です。
ITスキルを身につけることができる資格4選
ITスキルを身につけることができる資格を、一部ご紹介します。
- ITパスポート試験
- 基本情報技術者試験
- 応用情報技術者試験
- AWS認定資格
IT関連の他の資格については「おすすめのIT資格の一覧!難易度と勉強方法を解説」でまとめて紹介しているので、ぜひ併せてご覧ください。
ITパスポート試験
ITパスポート試験は、IT初心者の学生や社会人にもおすすめの国家資格です。
ITを活用する中で必要とされる基礎的な知識や考え方を、幅広く理解できていることを証明できます。
合格率は50%程度と高めなので、きちんと勉強して受験すれば初心者であっても合格は難しくないでしょう。
基本情報技術者試験
基本情報技術者試験は、ITエンジニアの登竜門とも言われる国家資格です。システムエンジニアやプログラマーを対象とした試験で、専門分野における基本知識全般が問われます。合格率は45%程度です。
IT業界で働きたいと考えているのであれば、早めに取得しておくと就職や転職で有利に働くでしょう。
基本情報技術者試験 | 試験情報 | IPA 独立行政法人 情報処理推進機構
応用情報技術者試験
応用情報技術者試験は、基本情報技術者試験の上位にあたる国家資格です。より専門性が高く、ハイレベルなIT人材を対象とした試験であり、合格率は23%程度と低めです。
難易度が高い資格ではあるものの、取得すればそれだけ市場価値アップに繋がる資格と言えるでしょう。
IT業界でのキャリアアップを目指す方は、ぜひ挑戦してみてください。
応用情報技術者試験 | 試験情報 | IPA 独立行政法人 情報処理推進機構
AWS認定資格
AWS認定資格は、Amazonが提供するクラウドサービスに関する知識やスキルを証明する民間資格です。
クラウドを活用する企業が増える中で、AWSのようにクラウドサービスに関する専門性を証明できる資格は武器になるでしょう。
AWS 認定 – AWS クラウドコンピューティング認定プログラム | AWS
ITスキルを身につける方法に関するQ&A
ITスキルを身につける方法に関するよくある質問についてご紹介します。
Q.ITの基礎スキルとは?
A.ITの基礎スキルには、コミュニケーションスキル、プログラミングスキル、論理的思考、マネジメントスキル、ドキュメント作成スキルなどが挙げられます。
ITの基礎スキルは、どの業界、企業で働くとしても求められるものであるため、就職や転職を機に身につけると良いでしょう。
Q.これから必要になるITスキルは?
A.ITスキルの基礎となる、ITリテラシーや情報収集力などは業界を問わず必要なITスキルと言えるでしょう。
またIT業界で活躍したいのであれば、特定のプログラミング言語、情報セキュリティ、プロジェクトマネジメントなど、専門性の高いスキルを早めに習得して自身の市場価値を高めるのもおすすめです。
ITスキルを身につけるなら、開志創造大学 情報デザイン学部(仮称・設置構想中)
開志創造大学 情報デザイン学部(仮称・設置構想中)は2026年4月開設予定の通信教育課程の学部です。完全オンラインで大学を卒業することができ、卒業時には大学卒業の証である「学士(情報学)」が取得可能です。
年間学費は25万円と非常に学び始めやすく、経済的な負担も抑えられます。
情報デザイン学部(仮称・設置構想中)では、ITの基礎知識から学べるため、IT知識のない初心者の方でも安心して学び始めることができ、卒業までには高度なITスキルを身につけることができるため、将来の活躍の幅が広がります。
自分のなりたい将来像にあわせて「先端ITコース」「ビジネスITコース」の2つの履修モデルからどちらかを選んで学ぶことが可能で、ITの基礎からしっかりと学ぶことができるため、プログラミングの経験がない方でも安心です。
学生一人ひとりの授業の進捗状況を把握し、スムーズに進んでいない場合には学修アドバイザーが教員と連携しながらサポートをしたり、チャット形式でいつでも質問ができ、原則24時間以内に回答が来るなど、充実したサポート体制が整っています。
ITスキルを効率良く身につけ、社会で活躍できる人材になりたい方はぜひ開志創造大学 情報デザイン学部のWebサイトをチェックしてみてください!
まとめ
IT活用が急速に進む現代社会で、個人にも求められているのがITスキルです。
ITスキルとはPC操作、プログラミング、ネットワーク構築、情報セキュリティなど、IT関連の基礎から応用までの技術や知識をすべて含めた言葉です。
身につけることで社会的な需要が上がり、専門性の高いスキルを身につけるほどに自身の市場価値を高めることができます。
IT業界にいない社会人や学生であっても、業務ツールを理解できるスキル、ExcelやWordなどを問題なく使いこなせるスキル、ITリテラシー、クラウドに関するスキルはそれぞれ基本的なITスキルとして身につけておくと良いでしょう。
また、IT業界で働くことを希望しているならプログラミングスキル、論理的思考力、コミュニケーションスキル、最新技術への興味・知見、課題発見・解決スキルなど専門性の高いスキルを身につけることをおすすめします。
ITスキルは資格を取得することで体系的に習得することができるため、ITパスポート試験、基本情報技術者試験、応用情報技術者試験、AWS認定資格のようなIT関連資格の取得を目指すのも良いでしょう。
スキルを修得する際は、通信制大学やプログラミングスクール、行政などが提供する講座、勉強会やセミナー、ITスキルに関する資格取得、ITエンジニアのコミュニティ、メンターをつける、専門書や学習サイトといった方法で学ぶことができます。
今後、すべての業界でITに関する基本的な知識や技術が求められる時代のためにも、早めにITスキルを習得し、自身の市場価値を高めていきましょう!