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2024.11.05
リーダーシップとマネジメント

リーダーシップとマネジメントの違いとは?定義や必要なスキルを解説

社会人としてキャリアアップを目指すなら、必要不可欠なリーダーシップやマネジメントのスキル。

しかし、具体的にリーダーシップやマネジメントとはどのようなものなのか、それぞれ違いは何なのかをわかっていないという方も少なくありません。

本記事では、社会人に必要なリーダーシップやマネジメントの定義、それぞれの意味や役割などの違い、具体的なスキル、スキルの習得方法について解説します。

キャリアアップを目指している方、リーダーシップやマネジメントについてきちんと理解したい方、具体的なスキルについて知りたい方は、ぜひ最後までご覧ください。

リーダーシップとは

リーダーシップとは、組織をまとめ、目的や目標に向かってチームを率いることができる能力のことです。

現代経営学の父とも呼ばれるピーター・F・ドラッカーは、リーダーシップを「目標や優先順位の管理など、組織に関する統制を仕事として発揮すること」と定義しています。

またリーダーシップ論の第一人者であるジョン・P・コッター教授は、リーダーシップを「変化に対応する能力」と定義しました。変化に対応しながらチームや組織の方向性を決め、戦略を策定することをリーダーシップの本質であるとして述べています。

どのように定義されるにせよ、リーダーシップを発揮するためには信頼してついてくる人の存在が不可欠です。強制ではなく、周囲が自発的についていきたいと思える人こそが「リーダーシップのある人」と言えるでしょう。

マネジメントとは

マネジメントとは、日本語で「管理」や「経営」を指す言葉です。ビジネスにおいては、経営管理や組織管理を指す用語として使われます。

ピーター・F・ドラッカーはマネジメントを「組織に成果を上げさせるための道具、機能、機関」と定義し、企業の経営資源である「ヒト・モノ・カネ・情報」を効率的に運用してミッションの達成、組織やチームメンバーを活かすこと、社会貢献の3つの役割を兼任することが求められるとしました。

またジョン・P・コッターはマネジメントを「複雑な状況にも上手く対処すること」と定義しています。複雑な状況に対して適切な計画と予算を策定し、達成するための組織作りや人員配置をこなせる能力が求められると唱えました。

マネジメントはあくまで管理であり、リーダーシップと異なり、現状と課題に対する適切な対応力が求められる能力のことを指します。

リーダーシップとマネジメントの違い

リーダーシップとマネジメントはよく似た言葉ですが、実際には大きな違いがあります。

ここでは、リーダーシップとマネジメントの違いについて項目ごとに解説します。

項目リーダーシップマネジメント
役割目標・目的達成のために組織やチームを率いる。チームが向かう方向性を指し示す役割も担う。目標・目的達成のために効果的な方法を考え、組織としての行動を維持・促進できるように現状を把握して、適切な人員配置や対処を考案する。
視点中長期的な視点を持つ。短期的な視点と長期的な視点の両方を持つ。
必要とされる場面新たなプロジェクトが発足するときや組織の停滞期。組織やチームの目標や目的が定まったあと、その目標を確実に達成したい時。
影響力人格、考え方、価値観によって周囲に影響を及ぼす。地位、肩書、職務権限などに影響される。

役割の違い

リーダーシップでは、組織やプロジェクトの未来を見すえた戦略立案や行動が求められます。一方、マネジメントでは現状を把握した上で目標達成のために必要な人員や対処法について具体的に考案、管理する能力が求められます。

リーダーは目標、目的に向けて組織やチームを率いつつ、チームメンバーの自発的な行動やモチベーションを引き出すことが主な役割であるのに対し、マネージャーは組織やチーム全体の管理や課題に対する具体的な対処法の考案など、組織全体を適切に動かすことが主な役割であるという違いがあります。

視点の違い

リーダーシップは組織を正しく導くための中長期的な視点が求められるのに対し、マネジメントでは現状理解と目標達成のための短期的な視点と長期的な視点の両方が求められます。

リーダーシップは未来に向けて3~5年ほどのスパンでプロジェクトや経営について考えますが、マネジメントは短期的な視点である「今必要なこと」と長期的な視点である「目標達成に必要なこと」の両方について考える必要があります。

必要とされる場面の違い

リーダーシップは、新たに事業やプロジェクトが発足したときや組織の停滞期に求められます。一方、マネジメントは組織やチームの方向性が決まり、目標達成に向けて具体的に動くときに必要です。

リーダーシップは、事業やプロジェクトのスタート時にこの先どこを目指すのかという方向性やゴールを明確に指し示すことで、メンバーの不安を取り除いたりモチベーションを向上させたりするのに必要です。

マネジメントは事業やプロジェクトがすでに動き出しているタイミングで、現状把握と具体的な行動の提案や指示をおこなう目的で使われる能力です。

影響力の違い

リーダーシップは周りに影響を与える立場であるのに対し、マネジメントは役職や権限等の影響を受ける立場です。

リーダーシップは立場や役職を問わず、人格や思い、考え方によって周囲を牽引するため、チームメンバーなど周囲に強く影響を与えます。

一方、マネジメントは組織内での地位、肩書、権限などによっておこなわれるため、動きがある程度制限されることがあります。管理、指示をおこなう上で肩書や権限があるほど、マネジメントはスムーズになります。

リーダー・マネージャーに必要なスキル

リーダーやマネージャーに必要とされるスキルについて、それぞれ紹介します。

リーダーに必要なスキル

リーダーに必要なスキルには、以下のようなものが挙げられます。

  • 先を見通す力
  • 意思決定力
  • 創造力
  • 問題解決能力

リーダーは未来を見すえ、定めた方向にチームを導く立場であるため、先を見通す力が求められます。さまざまな情報を集め、常に組織やプロジェクトの未来を見すえましょう。

また組織を率いる立場であるリーダーには、意思決定力や問題解決能力も求められます。責任を持って組織全体を動かせることがリーダーに必要なスキルです。

また、既存の固定観念に囚われない創造力もあると、より良いリーダーとして活躍できる可能性が高まります。問題や課題について、新たな方法を提案できるような独創性があると、リーダーとして多くの人々を率いることができるでしょう。

マネージャーに必要なスキル

マネージャーに必要なスキルには、以下のようなものが挙げられます。

  • 管理能力
  • 状況把握能力
  • 組織づくりの力
  • 目標設定能力

全体管理をおこなう立場であるマネージャーには、第一に管理能力が求められます。また、管理するために全体を適切に把握する能力も必要です。

さらに、組織全体を常に最適な状況にするために組織づくりができる力もあると良いマネージャーとなれるでしょう。

具体的な目標設定を示しつつ、全体を把握し管理できることが、マネージャーに求められるスキルです。

リーダー・マネージャーに必要なスキルを習得する方法

リーダーやマネージャーとして必要なスキルを習得するには、以下の4つを必ずおこないましょう。

  • 自己分析をおこない、自分の思考と行動を理解する
  • 積極的にコミュニケーションを取り、コミュニケーション能力を高める
  • コーチングを受け、より実践的な能力を身につける
  • 研修・講習を受けてバランス良く能力を高める

自己分析をおこなう

自己分析をおこない、自分の思考や行動について理解することでリーダーシップやマネジメントスキルの習得に必要なものを洗い出せます。

自分らしさや組織らしさについて理解し、それらを踏まえて自分に必要な能力について整理しましょう。

自己分析を通してリーダーシップやマネジメントに必要な能力を洗い出すことで、効率的なスキルアップが望めます。

積極的にコミュニケーションを取る

周囲のメンバーとは積極的にコミュニケーションを取ることを心がけましょう。

リーダーもマネージャーも、他者とのコミュニケーションが欠かせないポジションです。そのため、高いコミュニケーション能力が求められます。

コミュニケーション能力は一朝一夕で身につくものではないため、日常的に意識して取り組むことが重要です。

また、コミュニケーションを通して得た情報を整理し、チーム全体の課題を発見することに活かすことで、リーダーやマネージャーとしての資質を高めることができるでしょう。

コーチングを受ける

コーチングを受けることで、実践的な能力を身につけられます。

コーチングとは、既にリーダーシップやマネジメントの能力がある人とのコミュニケーションを通して課題発見や問題解決などの方法を探し出し、自分自身で答えを導き出す手法です。

自発的に考える能力を実践的に身につけることができるため、効率的かつ効果的な習得方法であると言えます。

研修・講習を受ける

組織や教育機関が実施する研修や講習を受けることで、効率的にバランス良く能力アップができます。

所属している組織内で設けられている研修や講習を受けるのはもちろん、外部の教育機関が独自で開催しているものを受けても良いでしょう。

最近ではオンラインで受けられる講習も増えているため、ぜひ活用してください。

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マネジメントについて基礎からしっかり学びたいという方は、ぜひ開志創造大学 情報デザイン学部(仮称・設置構想中)のWebサイトをチェックしてみてください!

まとめ

社会人としてキャリアアップを目指す場合、管理職に求められる主要なスキルである、リーダーシップやマネジメントは欠かせません。

リーダーシップとは組織やプロジェクトを定められた方向に率いること、マネジメントとは組織全体を把握・管理する能力のことを言います。混同されがちな両者ですが、実際には役割や視点、必要とされるタイミング、影響力など異なる点が多いため注意しましょう。

リーダーシップには先を見通す力、意思決定力、創造力、問題解決能力などが求められる一方で、マネジメントには管理能力、状況把握力、組織づくりの力、目標設定能力などが求められます。

また両者に共通して必要なスキルを習得するには、自己分析をしたり、コミュニケーション能力を高めたり、コーチングで実践的な思考力を身につけたり、研修・講習を受けてバランス良く能力を高めたりといった方法がおすすめです。

本記事を参考に、リーダーやマネージャーとして活躍できる人材を目指しましょう。

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