通信制大学は就職に不利?取得できる学歴や就職支援に手厚い通信制大学も解説
通信制大学を検討していても、最終的に就職に不利なのではないか、通信制大学より劣っていると思われてしまうのではないかと不安な方も多いのではないでしょうか?
今回は、そんな通信制大学を選ぶことに不安を覚えている方に向けて「通信制大学からの就職」について、不利だと思われている理由や不利にはならない理由について解説していきます。
通信制大学を卒業してから就職しようと考えている方は、ぜひ最後までご覧ください。
目次
通信制大学は就職に不利ではない!
通信制大学はどうしても一般的な大学に劣ると考えられがちですが、実際にはそんなことはありません。
きちんと学修を続ければ、通信制大学で得た知識や経験は就職にも役立つことばかりなのです。
通信制大学が就職に不利と思われている理由や、通信制大学が就職に不利ではないポイントについてはこの後詳しく解説するので、しっかり目を通しておきましょう。
就職に関する正しい認識を得ることで、自分が通信制大学に向いているのかを判断する材料にもなります。
通信制大学が就職に不利ではないポイント3つ
通信制大学が就職に不利ではないと言えるポイントが3つあります。
- 通信制大学を卒業すると大卒資格を取得できる
- 自己管理能力のアピールになる
- 社会を知りながら通える
それぞれ詳しく解説します。
通信制大学を卒業すると大卒資格を取得できる
通信制大学を卒業した場合、「学士」という学位が授与され、大卒資格を取得することができます。就職においては「大卒以上」と記載のあるものにも応募できるようになるのです。
しかし、大卒条件をクリアしていても企業から見る「大学のレベル」という視点については一概に大丈夫とは言い切れません。
通信制大学に限らず、「どのような大学で何を学んだのか」「どれくらいのレベルの大学なのか」という基準はどうしてもついて回ります。
そのため、単純に「大卒」という肩書が欲しいなら通信制大学で問題ないものの、「高学歴」や「有名大学卒業」という肩書が欲しい、それらをアピールして就職を有利に進めたいという目的を持った方には通信制大学はあまり向いていない可能性があります。
ちなみに最近では、慶応義塾大学や早稲田大学、法政大学などの有名大学も通信課程を設けています。有名大学卒の肩書が欲しい方は、検討してみてください。
自己管理能力のアピールになる
通信制大学を卒業するには、自己管理能力が必須です。
履修の組み方、講義スケジュールの確保、一人で講義を受ける、テスト対策をする、単位を取得するという卒業に必要な行動を自分の判断・意思で卒業まで続けなければなりません。
通信制大学を卒業したということは、「自分で考えて計画を組み、最後までやりとげた」という自己管理能力をアピールできるということです。
さらに、通信制大学を卒業するまでにどのような思いと考えを持っていたのかなどの具体的なエピソードを添えて自己PRできれば、面接をグッと有利に進められるでしょう。
社会を知りながら通える
多くの通信制大学は、入学、受講、卒業を一通りオンラインでおこなえるようになっています。
講義スケジュール、履修登録、オンライン講義の受講などを自分で組み立てて単位を取得していけるので、働きながらでも通うことができます。
例えば、高卒で働くことになったけれど大学で学び直したいことがあるという方、大卒資格を取得してキャリアアップを目指したい方などは、仕事をやめずに大学に通えるためとても便利な制度です。
一般的な通学制大学に通うとなれば、仕事をやめたり、休職したりして学生としてやり直すしかないため、今の仕事を続けながら大卒資格を取得できるというのは通信制大学の強みであると言えます。
通信制大学はなぜ就職に不利だと思われている?
「通信制大学は就職に不利」と思われている理由は、主に2つあります。
- 比較的簡単に入学できるから
- 通信制大学の正しい情報が普及していないから
それぞれ詳しく解説します。
比較的簡単に入学できるから
通信制大学の場合、一般的な通学制大学のような入試がなく書類選考のみで入学できることが多いです。筆記試験や面接がおこなわれる大学もありますが、多くの場合書類選考のみで比較的簡単に入学できます。
書類選考のみで入学できるようにしている理由としては、入学の対象者が高校生だけとは限らないこと、学力に自信がなくても大学で学びたい方や大学へ確実に入学したい方がいることなどが挙げられます。
入学のハードルが低いため、「○○大学へ合格するなんてすごい!」というような学力偏差値での判断ができず、通信制大学のことを良く知らない方からすると「誰でも入れるんでしょう?」とレベルの低い大学のように思われてしまうことがあるのです。
通信制大学が就職に不利と思われる理由の1つは、偏差値で個人のレベルを測れないという点にあります。
通信制大学の正しい情報が普及していないから
通信制大学はまだまだ認知度が低く、きちんと大卒資格を取得できるということを知らない方が多いのが現状です。積極的に知ろうとしない限り、「毎日学校に通わなくても良さそうな大学」程度に認識されてしまうことの方が多いでしょう。
しかし、通信制大学は国に認められている紛れもない教育機関です。企業で人事に携わる方であれば、基本的に通信制大学のことも正しく認識していると考えられます。
そのため就職活動においては、通信制大学が不利になるのではないか、大卒として認められないのではないかと不安になる必要はありません。
通信制大学を卒業すると、通学制大学と同様、大学卒業としてみなされるため安心してください。
通信制大学の就職は安心!通信制大学の就職支援
通信制大学には色々な支援があるため、安心して就職活動を進められます。通学制大学と同じような就職支援を受けられる大学も多々あるので、入学前にしっかりリサーチしておくことが大切です。
ここでは、通信制大学で受けられる4つの就職支援について解説します。
キャリアセンター
キャリアセンターは、学生のキャリア形成や就職活動を全面的にサポートする組織のことを指します。
大学によって「キャリアセンター」「就職支援課」「キャリアサポートセンター」など名称が異なることがありますが、いずれも就職活動において様々な相談ができる場所となっています。
就職に関する基礎知識、カウンセリング、履歴書の修正など様々な協力を得られるため、希望の就職を果たすために利用すべき場所と言えるでしょう。
資格取得環境
就職に有利になる、あるいは必須になる資格は通信制大学でも取得できます。
- 教員免許
- 臨床心理士
- 保育士
- 社会福祉士
- 税理士
- 図書館司書
- 日商簿記検定
- ファイナンシャルプランナー検定
- MOS(マイクロソフトオフィススペシャリスト)
- ITパスポート
- 秘書検定
- TOEIC
以上のような資格は難易度もそれぞれですが、自分の希望する職業に必要な検定は在学中に学び取得することも不可能ではありません。
通信制大学でしっかり学び、就職に役立つ資格を取得すれば就職を有利に進められるでしょう。
セミナー
社会人を経験している方が多い通信制大学ですが、きちんと就活するのが初めてという方も少なくありません。
そこで、一部の通信制大学では就活対策の一環としてセミナーやガイダンスをおこなっている場合があります。
カリキュラムに含まれていたり、別途申し込みで参加できたりと形はさまざまですが、就活に不安がある方はセミナーやガイダンスをおこなっている通信制大学を選ぶのがおすすめです。
インターンや就職先の紹介
通信制大学の中には、就職先への推薦やインターンシップを導入している場所もあります。
例えば、ある通信制大学は大手企業であるソフトバンクへのインターンシップを導入しています。
自分が働きたい企業や職種に関するインターンシップや推薦があれば就活を有利かつスムーズに進められる可能性が上がります。
求める就職支援がある通信制大学を選ぶために、事前にリサーチをおこなっておくと良いでしょう。
まとめ
通信制大学は就職に不利と考えてしまう方も多いですが、実際には決してそんなことはありません。
一般的な通学制大学などと同様に、通信制大学も卒業すればきちんと大卒として扱われます。在学中にきちんと学べば、専門的な資格を取得することもできるでしょう。
通信制大学は、キャリアアップや再就職などにとても良い教育機関なのです。
また大学によっては就職支援に力を入れていることもあるため、入学前に必ずリサーチを重ねてください。
自分に合った通信制大学を選べば、希望する職種で働ける可能性が広がります。